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エクセルは答えを知らない!

パソコン教室スタディPCネット大分高城校の人気コラム|エクセルは答えを知らない!

今週のスタディPCネット大分高城校のコラムは、「エクセルは答えをしらない!」と題して私見を述べさせていただきたいと思います。

 

当校のオフィス系講座で一番受講生が多いのは、エクセル関連の講座。エクセルは、見積書を作ったり、日々の売上管理をしたり、従業員の残業管理をしたり、顧客リストを管理したりとビジネスの様々な場面で活用するシーンも多い事から、受講生が最も多くなっているのだと考えています。

 

ただエクセルに関して、表計算ソフトというのは何となく知っていても実はその機能について勘違いしていらっしゃる方を時々見かけるシーンが多々あります。

 

具体的に言うと、教室で架空のお店の集計表を作成する課題を実施した時の事です。必要なデータを打ち込んだのちに、ある期間の売上合計や平均売上を計算式を入れて表を完成させるのですが、その際に関数を直接打ち込むのではなく【ホーム】タブ内にある【オートSUM】ボタンを利用して計算式を入れる方法でレッスンを行います。

先ずは売上合計の欄に【オートSUM】ボタンを使って合計を入れようとすると、エクセルは隣接する数字が入った範囲を勝手に合計する範囲として自動選択します。このエクセルが選択した範囲が合計したい範囲と合致していれば良いのですが、関係のない数字が同列(もしくは同行)に入っているとそこの部分まで自動選択されてしまうため、範囲選択を修正してあげる必要があります。ですが、この修正作業をせずに数式を確定してしまう人がけっこういたりします。

ミスの原因については、範囲選択の意味を理解していない、うっかり等様々なのですが、私が個人的に問題だと思うのはエクセルが算出した計算結果を鵜呑みにして信じてしまう事です。

例えば先ほどの課題を例にとると、数字をざっくり見てみると毎月平均で10万円前後の数字が入っているのならば、6か月分の合計は凡そ60万円前後でなければいけません。しかし範囲選択を間違っているので、エクセルが算出した数字は全く違う数字になってしまっています。

そもそもエクセルは各種数字の計算をするのに適したソフトですが、数字の意味を理解して計算しているわけではありません。計算はあくまでも人間の指示に従って実行しているだけであり、計算した結果は人間が望む結果になっているのかなんて全く知らないのです。

実は教室で使っているテキストに間違いがあり、テキストに掲載されている課題の完成例で計算結果が間違って記載されている部分があります(課題途中で追加したセルが計算範囲に含まれていない)。本来はテキストを修正すべきところなのですが、当校では敢えてそのままにしています。

これは、この記載が間違っている課題を行う時が、「あくまでもエクセルは人間が指示した通りに計算しただけで、答えが正しいかどうかなんてなんて知らないんですよ」とお話しする良い機会だと思っているからです。

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