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終わりのない検討を続けるよりも

パソコン教室スタディPCネット大分高城校の人気コラム|終わりのない検討を続けるよりも

スタディPCネット大分高城校では、パソコンの販売も行っている。事業規模からして、大きな在庫は持てないので、たいていはお客さんの要望を聞いて最適なパソコンを選択し、それを仕入れてセッティングをして納品している。

お客さんからの要望で意外と多いのは、メーカーは日本製がいいというやつだ。

だが、実際のところ日本製のパソコンは瀕死の状態。パソコンの組み立てはたいてい海外だし、メーカー名は日本の会社になっていても実際に作っているのは違っていたりする。

しかも、実のところ海外メーカのパソコンの方がコストパフォーマンスも良いし、けっこう思い切ったデザインを採用したものがあったり、不要な機能を削ったものがあったりと選択肢が多い。

かって電化製品で世界を席巻した日本メーカーであるが、なぜこんなことになってしまったのか?

 

ここからは、数年前まで大企業と呼ばれるところで技術者をしていた経験による、私の個人的意見になるのだが、日本のメーカーというか会社には失敗したらダメだという雰囲気があるような気がする。

なにか新しいことをしようとしたとき、上司は部下に市場調査や技術的検討などをありとあらゆる調査や評価を命じる。このこと自体は大きな問題ではないのだが、問題はその後だ。検討した結果に対し、まず上司が一発でOKを出す可能性は日本企業にでは殆どない。もちろん検討内容そのものがあまりにもチープで再検討を命じる場合もあるのだが、そうではなく上司が「本当に間違いなく成功するのか?」といった類の質問を繰り返し、なんども再検討を指示する。なかには、時代の変化なんて完全に無視してしまって、「俺はこうやって成功してきた」なんて根性論にも近い様な発言をして、物事をストップさせてしまうような人までいたりする(経験が無意味だという意味ではありません)。

そんなことを繰り返している間に時間だけが過ぎていき、結果的に海外メーカーに出し抜かれてしまうというのが私の個人的見解なのだけれど、どうだろうか?

 

もちろん必要な検討をきちんと重ねる事は重要だが、検討だけをしても結果は分からない。誰かがうまくいった方法も、自分がやったらうまくいかないことだってある。つまり、最終的には実行しないと結果は分からないのに、いつまでも終わりのない検討を続けるよりもささっと実行して失敗か成功かを見極めることの方が大事だと思っている。