エクセルで簡単なロト6自動予想シートを作成する3

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エクセルで宝くじが大当たり!?

標準偏差(σ:シグマ)を求めて当たり数字のばらつきを知る

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エクセルで特定のセルを選ぶと日本語入力に自動で切替わるように設定するイメージ画像

今回のパソコン教室スタディPCネット大分高城校のエクセル上達ワンポンとは、前回の「エクセルで簡単なロト6自動予想シートを作成する1」「エクセルで簡単なロト6自動予想シートを作成する2」の続き。

エクセルでロト6を当てようシリーズの第3弾(今回も、配信が遅れて申し訳ありません)。

 

前回までに、第1~第6数字の過去の当選番号から最小値(MIN)、最大値(MAX)、中央値(MEDIAN)を求める作業を行いました。

ここまでの作業で既に第1~第6数字其々でどの範囲の数字が当選番号として出てきているのか、当選する番号はどの番号を中心に出てくるのかが分かったので、これだけでも選択する数字がそれなりに絞れて来ているのですが、ここのほんの少しだけ統計的なエッセンスを加えてみたいと思います。

 

今回使うのは、「標準偏差」という考え方。

学生時代に「偏差値」なるものと聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、この「偏差値」を計算するのにも「標準偏差」偏差が使われています(詳しくはココでは触れませんが)。

 

「標準偏差」を求める関数として、今回は「STDEV」という関数を使いますが、「標準偏差」はよくわからなくても関数の使い方は簡単なので「だいたい、そう言うことだなぁ~」くらいのイメージで捉えて、あまり深く考えずにシートの方は作成してみてください。

 


①標準偏差(σ:シグマ)で何が分かる?

①標準偏差(σ:シグマ)で何が分かる?

そもそも「標準偏差ってなに?」という方のために、まずは簡単に「標準偏差」について説明しておきたいと思います。

 

「標準偏差」を簡単に言うと、集計したデータの平均値を中心として各々のデータがどれくらいばらついているのかを示した値といったことろ。

 

 

たとえば、平均が100で標準偏差が10のデータが存在していたとすると、そのデータは90~110の間(100-10、100+10)に全体の約68%のデータが含まれているということになります(図)。

因みに標準偏差の値を2倍にした2σの範囲には約95.4%、3倍にした3σの範囲には約99.7%のデータが含まれます。

 

この考え方をロト6に置き換えると、第3数字の平均値が18で標準偏差が7だった場合、約68%の確率で第3数字は11~25(18-7、18+7)の間の数字が出てくると言うことになります。

 

ロト6の場合、第1数字は最小で1,第6数字が最大で43となることから、実は正規分布と呼ばれる平均値を中心として左右対称の分布とならないため、必ずしも上記標準偏差の考えが当たはまるわけではないのですが、各数字のばらつきの範囲を先ずは標準偏差の計算式に沿って知ることで予想範囲を絞る際の参考にします。

  • 本エクセルシートは、本来の統計的解析を目的として作成しているシートではないため、統計的には間違った使い方を敢えてしている部分がある事を予めご了承願います。

 


②標準偏差(σ)を求める関数「STDEV」

②標準偏差(σ)を求める関数「STDEV」

標準偏差を求める関数として、今回は「STDEV」という関数を使います。

 

標準偏差を求める関数としては「STDEVP」という関数もありますが、データを母集団みなして標準偏差を求める関数になります。データ数が増えると「STDEV」でも「STDEVP」でも結果に大きな差はなくなるのですが、今回は、一部の当選データを抽出してシートを作成すること、当選番号が回を重ねる毎に増えていくことから「STDEV」の方を使用します。

  • 標準偏差(σ)を表示するセルを選択。
  • 数式バーの【fx(関数の挿入)】をクリック。
  • 【関数の検索】に「stdev」と入力。
  • 【検索開始】をクリック。
  • 関数名で「STDEV」が選択されていることを確認して【OK】をクリック。

③【STDEV】関数の設定

③【STDEV】関数の設定

【STDEV】関数の引数設定ウィンドウが表示されたら、標準偏差(σ)を求めるデータの範囲を設定します。

  • 【数値1】にカーソルがあることを確認し、標準偏差(σ)を求めるデータの範囲(第1数字のデータが入力されているセルの範囲)を選択。
  • データ範囲の選択が終わったら、【OK】をクリック。

これで、第1数字の標準偏差(σ)が選択したセルに表示されます。


④第2~第6数字の標準偏差(σ)を表示するセルに数式をコピー

④第2~第6数字の標準偏差(σ)を表示するセルに数式をコピー
  • 第1数字の標準偏差(σ)を求めたセルを選択し、選択したセルの右下にマウスを合わせる。
  • カーソルの形が【】(黒い太線の+)になったら、そのまま第6数字の標準偏差(σ)を求めるセルまでドラッグ(オートフィルによるセルのコピー)。

以上で、過去の当選番号から見た第1~第6数字までの標準偏差(σ)が求まります。

 

標準偏差についても、Median(中央値)同様に計算結果が小数点を含んだものになるケースがあります。

最終的な当選番号に小数点の付いた番号は存在しませんが、予想数字を出す際に調整を行うのでここでは小数点付の数字が出ても無視をします。

今回求めた標準偏差により、平均値を中心にどれくらいの範囲の数字が約68%の確率で出現しているのかが分かってきました(実際には正規分布ではないので、確率が上記のとおりになりませんが・・・)。

 

ただ、今回の予想シートでは平均値と標準偏差の関係から予想数字を求めるのではなく、先に求めたMedian(中央値)と標準偏差を使って予想数値を表示させるシートを作っていきます。

統計的には間違った処理となりますが、データサンプルが少ない場合には外れ値に平均値が引っ張られてしまうこと、逆にロト6の当選数字の場合データサンプルが多くなれば平均値とMedian(中央値)の値が近くなることから、Median(中央値)と標準偏差(σ)を使ってロト6の予想シートを作っていきます。

 

次回が本シリーズの完結編となりますので、楽しみに待っていて下さいね(なるべく早くアップしま~す)。

 

完結編がアップされるまでは、これまでに求めたMedian(中央値)と標準偏差、最大値(MAX)、最小値(MIN)のデータをもとに予想数字を考えてみてくださいね。

 

それでは・・・


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コメント: 2
  • #1

    駒場大輔 (木曜日, 03 6月 2021 10:18)

    《億の近道に分け入ったかの境地になりました!》
    『統計的には間違った処理となりますが、データサンプルが少ない場合には外れ値に平均値が引っ張られてしまうこと、逆にロト6の当選数字の場合データサンプルが多くなれば平均値とMedian(中央値)の値が近くなることから、Median(中央値)と標準偏差(σ)を使ってロト6の予想シートを作っていきます。』・・・・実にいいですねえ!専門家が考えることの思慮の深さには、圧倒されます。プロフェショナルはそれで飯を食っているのだろうなと納得しましました。
    ♪♪『今回求めた標準偏差により、平均値を中心にどれくらいの範囲の数字が約68%の確率で出現しているのかが分かってきました』と書いていただいています。実は、「その数学が戦略を決める。イアン・エアーズ/著 、山形浩生/訳、文藝春秋、2007.11刊行」で平均値±標準偏差×2を計算すると95%の範囲の空間に収まることをドキドキして読んだのを昨日のことのように覚えています。数Ⅲを履修して以来、数学とは全く無縁の生活だったのですから。
     ありがとうございます。「3回」以降の展開をわくわくしてお待ちしています。数学分野に踏み込んでいただけると、ありがたいのですが如何ですか。ベイズ統計学についての(初歩的な)講座開設を期待しています。よろしくお願いいたします。Lotoにどう突っ込んでくださるのか期待に胸が膨らみます。

  • #2

    佐々木 (金曜日, 04 8月 2023 17:28)

    ロト6初めて何年もたちます。いろいろなソフトでやってまいりましたが、なかなかうまくいきません、今回の情報とても感心あります。また要望があるんですが、ロト6申込みカード印刷も組こんで
    いただければと思います。